Netflix『This is I』ネタバレ感想|はるな愛の実話が教える「自分らしく生きる」勇気

Netflix『This is I』ネタバレ感想|はるな愛の実話が教える「自分らしく生きる」勇気
この記事はだいたい 9 分前後で読めます。

こんにちは。yasuです。

2026年2月10日、Netflixで待望の映画『This is I』の配信が始まりました 。この作品は、タレントのはるな愛さんの実話をベースにした物語ですが、単なる「芸能人の成功物語」ではありません。

僕たちが普段、無意識に使っている「普通」という言葉。その言葉がどれほど鋭利な刃物になり得るか、そしてそれを乗り越えた先にある「自分らしく生きること」の尊さを、圧倒的な熱量で描いたヒューマンドラマです。

今回は、この話題作について、作品の背景から物語の核心、そしてラストシーンの意味まで、じっくりとレビューしていきます。

『This is I』が問いかける「普通」の正体

まず、この映画の骨組みについて触れておきましょう。監督は『Winny』などで知られる社会派の松本優作、企画・プロデュースは鈴木おさむという強力なタッグです。

物語の主人公は、アイドルを夢見る少年・大西賢示。彼は幼い頃から、自分の心と体の不一致に違和感を抱いていました。周囲からは「変だ」「男らしくない」と言われ、いじめの対象になってしまう。昭和から平成にかけての、今よりもずっとジェンダーに対する理解が乏しかった時代の空気感が、リアルに描かれています。

この映画が僕たちに突きつけるのは、「普通とは何か」という問いです。賢示が感じる生きづらさは、形こそ違えど、現代社会で「同調圧力」に苦しむ僕たち全員に共通する痛みではないでしょうか。

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※ただし、配信終了している可能性があります。

魂が乗り移ったかのような演技。主演・望月春希という衝撃

本作を語る上で外せないのが、主人公・賢示(後の愛)を演じた新人俳優、望月春希さんの存在です。

オーディションで選ばれた18歳の彼は、はるな愛さんの「強さとはかなさ」を見事に体現しています。特筆すべきは、あのはるな愛さんの代名詞である「エアあやや」のシーン。単なるモノマネではなく、魂の叫びとして表現されており、はるなさん本人も「私よりもうまい」と太鼓判を押したそうです。

脇を固めるキャストも豪華です。愛の運命を変える医師・和田耕治役には斎藤工さん、厳格な父親役に千原せいじさん、そして優しくも愛の苦悩に気付かぬフリをしていた母親役に木村多江さんが配され、物語に厚みを与えています。

Warning

ここから先は、物語の核心に触れるネタバレが含まれます。

まだ映画をご覧になっていない方は、ここで前のページに戻るか、視聴後に改めてお読みいただくことをおすすめします。

「一人」に認められることで、人は変われる

物語の中盤、賢示は大阪のショーパブに居場所を求めます。そこで出会ったのが、中村中さん演じるママの「アキ」でした。

アキは賢示の才能を見抜き、「愛」という名前を授けます。これまで「変だ」と否定され続けてきた賢示にとって、アキとの出会いは「自分の違和感が肯定された瞬間」でした。世界中の誰からも理解されなくても、たった一人、自分を認めてくれる人がいれば、人は生きていける。そんな希望の光が差した瞬間です。

また、家族との関係も丁寧に描かれています。厳格な父との対立は激しいものになると思われましたが、父も、子供の頃から賢示が男ではなく女として生きていきたいと気付いていました。根底には不器用な愛情があり、子供の頃は何とか男として生きていけるようにと行動を起こします。カミングアウトされた際に、覚悟を決め、それを受け入れることにします。葛藤の末に愛が自分の道を突き進む姿は、家族という呪縛からの解放をも意味していました。

少し遅れて、母とも向き合う時間が訪れます。ずっと自分の子供が感じていた違和感を気付きながらも見て見ぬフリしたことを謝罪し、賢示のことを愛と呼び、愛のこれからを全力で応援することを決めます。

運命の医師・和田耕治との出会いと「命の約束」

そして物語は、最大の見せ場である性別適合手術へと進みます。ここで重要なのが、斎藤工さん演じる和田耕治医師の存在です。

和田先生もまた、過去に患者を救えなかったトラウマを抱え、医師としての自信を失いかけていました。そんな彼にとって、命がけで「女性になりたい」と願う愛の存在は、自身の医師としての使命を思い出させるものでした。

当時の日本では、健康な体にメスを入れることは「傷害罪」に問われるリスクがありました。それでも和田先生は、愛を「第1号患者」として執刀することを決意します 。

愛は女性になることで救われ、和田先生は愛の手術を成功させることで、医師としての本懐を遂げたのです。二人の関係は、単なる医師と患者を超えた、互いの人生を救い合う「運命共同体」のように僕には映りました。

「エアあやや」は祈り。そして別れを乗り越えて

手術後、アイは女性としての体を手に入れますが、それですべてが順風満帆とはいきませんでした。本当に欲しいものは、簡単には手に入らないのです。

恋人・タクヤとの別れ、そして恩師である和田先生との死別。次々と訪れる試練に、愛は打ちのめされます。しかし、そんな絶望の淵で彼女を支えたのが、エンターテインメントの力でした。

劇中で披露される「エアあやや」は、松浦亜弥さんの曲に自身の理想を重ね合わせる、切実な「祈り」の儀式です。悲しみを笑顔に変え、パフォーマンスへと昇華させる愛の姿は、観る者の胸を打ちます。彼女は、悲しみを乗り越えるたびに、もっと輝ける世界へと羽ばたいていったのです。

ラストシーンが示す「This is I」の真実

和田先生との死別が、愛を突き動かします。もっと輝いた瞬間を、先生に見せたい――。天国からでも見守ってほしい。そして、2009年タイで開催された「ミス・インターナショナル・クイーン」への挑戦を決めます。

「ミス・インターナショナル・クイーン」での堂々のパフォーマンス後、見事に優勝します。この時の望月春希さんの演技も、本当に圧巻でした。間違いなく女性であり、はるな愛さんそのものだと感じました。

場面は変わり、愛は「ミス・インターナショナル・クイーン」での結果を、和田先生の墓前に報告します。そして、和田先生が初めて”女”にした女性としてのパフォーマンスを、和田先生だけに見せるために全力で踊ります。

そして、エンドロール直前に流れる実際の映像。2009年、タイで開催された「ミス・インターナショナル・クイーン」で、はるな愛さんが世界一に輝いたあの瞬間の映像です。

ノンフィクションの物語が、最後に圧倒的な「現実」と接続する。この構成には鳥肌が立ちました。あの日、世界一になった彼女の笑顔の裏に、これほどの壮絶なドラマと、支えてくれた和田先生たちの愛があったことを知り、涙が止まりませんでした。

先生の遺志は、現在も多くの人々を救う礎として残っています。

『This is I』というタイトル。それは単なる自己紹介ではなく、「自分らしく生きる」ということがいかに困難で、同時にどれほど尊いことかを示す、魂の叫びのように響きました。

まとめ:僕たちはどう生きるか

『This is I』は、はるな愛さんの半生を通じて、僕たちに「自分を信じる力」を教えてくれます。

誰かに笑われても、変だと言われても、自分が自分であることを諦めない。そして、誰か一人でも理解者がいれば、人はどこまでも強くなれる。そんなシンプルで力強いメッセージを受け取りました。

もし今、皆さまが何かに迷っているなら、ぜひこの映画を観てみてください。きっと、背中を押してくれるはずです。

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Wrote this article この記事を書いた人

yasu

yasu

YASU GAME LIFE CHANNELのyasu本人によるブログです。乙女ゲーム好きな実況者です。皆と居心地の良いストレスのない場所を作るのが目標です。今までの動画・ライブ配信のまとめだったり、日々の想いを綴ります。 ※当ブログはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載することがあります。

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