【デビルメイクライ レビュー】スタイリッシュアクションの原点！ダンテが戦う理由と色褪せない魅力

こんにちは、yasuです。

カプコンが生み出した伝説のアクションゲーム『デビルメイクライ（Devil May Cry）』。後の3Dアクションゲームの在り方に影響を与えたと言っても過言ではない、記念すべきシリーズ第1作目です。

「スタイリッシュアクション」というジャンルを確立し、今なお多くのファンに愛され続ける本作。今回は、なぜ初代『デビルメイクライ』がこれほどまでに評価されているのか、主人公ダンテの魅力やゲームシステムに触れながらレビューしていきます。

プレイ時間とボリューム：濃密な体験とリプレイ性

本作のプレイ時間は、初見プレイでエンディングまでおおよそ6時間〜10時間程度です。近年のオープンワールドゲームなどと比較すると、数字上は短く感じるかもしれません。しかし、その中身は非常に濃密です。

全23のミッションで構成されており、無駄な引き伸ばしが一切ありません。一つ一つのミッションが丁寧に作られており、ダレることなく常に緊張感を持ってプレイできます。

また、このゲームの真髄は「クリアしてから」にあります。難易度「Hard」や、シリーズ恒例の最高難易度「Dante Must Die」モードなど、周回プレイを前提としたやり込み要素が充実しています。敵の配置や強さが変わり、プレイヤー自身のスキルアップがダイレクトに実感できるため、単なる時間の消費ではない、密度の高いゲーム体験が約束されています。

ゲーム内容：スタイリッシュアクションの始まりとダンテの戦う理由

本作は、伝説の魔剣士スパーダの息子であり、便利屋を営む主人公「ダンテ」を操作し、魔帝ムンドゥスの復活を阻止するために孤島マレット島を探索するアクションゲームです。

最大の特徴は、タイトルにもなっている「スタイリッシュアクション」です。剣による近接攻撃と、二丁拳銃による遠距離攻撃を瞬時に使い分け、敵を空中に打ち上げてコンボを叩き込む爽快感は、本作で確立されました。いかにカッコよく敵を倒すかで評価が変わる「スタイリッシュランク」システムは、プレイヤーに「もっと上手くなりたい」という強烈なモチベーションを与えてくれます。

そして、物語の核となるのが「ダンテが戦う理由」です。彼がなぜ悪魔を狩るのか。それは、かつて母エヴァと双子の兄バージルを悪魔に奪われた過去があるからです。軽口を叩きながらも、その奥底に秘めた家族への想いと復讐心が、物語に深みを与えています。単なるアクション活劇ではなく、ダンテというキャラクターの生き様そのものが描かれているのです。

感想：唯一無二の「ゴシックホラー」な空気感と手触り

実際にプレイして最も感動したのは、初代ならではの独特な「空気感」です。元々『バイオハザード』の企画としてスタートした経緯もあり、以降のシリーズ作品よりも「ゴシックホラー」の要素が色濃く残っています。静寂に包まれた古城、不気味な人形、雷鳴轟く夜……その中で真紅のコートを羽織ったダンテが剣を振るう姿は、言葉を失うほどカッコいいです。

アクションの手触りも抜群です。ボタンを押した瞬間に反応するレスポンスの良さは、現行機のゲームと比べても遜色がありません。最初は敵の強さに苦戦するかもしれませんが、敵の動きを見切り、攻撃を回避し、反撃を叩き込んだ瞬間の脳汁が出るような快感は、他のゲームでは味わえないものです。

特に、ストーリー中盤から終盤にかけての盛り上がりは必見。ダンテの「強さ」と「弱さ」、そして覚悟が垣間見えるシーンの数々は、プレイヤーの心を熱くさせます。「悪魔が泣く（Devil May Cry）」というタイトルの本当の意味を知った時、きっとこのゲームが大好きになっているはずです。

総評：アクションゲーマーなら一度は触れるべき金字塔

『デビルメイクライ1』は、単なる過去の名作にとどまらず、今プレイしても十分に楽しめる傑作です。グラフィックこそ現代の最新技術には及びませんが、完成されたゲームデザインとアートワーク、そしてダンテというキャラクターのカリスマ性は全く色褪せていません。

「スタイリッシュアクションの原点」として、すべてのアクションゲームファンにおすすめできます。特に、まだこのジャンルに触れたことがない方や、最近のシリーズ作品しか知らない方にこそ、ダンテの「始まりの物語」を体験してほしいと思います。HDリマスター版なども発売されており、現行機でも遊びやすくなっていますので、ぜひこの伝説に触れてみてください。