こんにちは、yasuです。
全世界で大ヒットを記録し、スタイリッシュアクションというジャンルを確立した前作から数年。伝説のデビルハンター・ダンテが、よりクールに、よりアクロバティックになって帰ってきました。
今回は、シリーズの中でも特にダンテのビジュアル評価が高く、独特の退廃的な世界観が魅力の『デビルメイクライ2』をレビューします。進化したアクションと、二人の主人公が織りなす物語について深掘りしていきましょう。
ゲームのボリューム:2枚組ディスクで描かれる充実のボリューム
本作の最大の特徴の一つは、プレイステーション2版発売当時に「ディスク2枚組」という大ボリュームでリリースされた点です。これは単にデータ容量の問題ではなく、主人公であるダンテ編と、新キャラクターであるルシア編、それぞれの物語をしっかりと描き切るための構成でした。
難易度にもよりますが、ダンテ編、ルシア編合わせて10時間程度でクリア可能なボリュームですが、高難易度プレイなどでやり込みを楽しむこともできます。
ダンテ編ではシリーズファンが求める王道のデビルハントを、ルシア編では本作のストーリーの核心に迫る運命的な物語を楽しむことができます。一人のキャラクターでクリアして終わりではなく、もう一方の視点からプレイすることで物語の全貌が見える仕組みになっており、周回プレイへのモチベーションを高めてくれます。
さらに、本編クリア後には「ブラッディパレス」というやり込みモードが登場します。ひたすらに敵を倒して階層を進んでいくこのモードは、アクションの腕を試す絶好の場であり、本編クリア後も長く遊べる要素として、プレイヤーに満足感を与えてくれます。

ゲーム内容:W主人公とカスタマイズ性が生む深み
本作は待望の続編で、W主人公によりキャラごとの特徴の差別化も図られています。パワーと銃撃戦を得意とするダンテに対し、ルシアは二刀流の曲刀と投げナイフを駆使したスピード重視のキャラクターです。ダンテが重厚な大剣で敵を薙ぎ払う爽快感を持つのに対し、ルシアは軽やかな身のこなしで敵を翻弄するトリッキーな戦い方が可能で、操作感が全く異なるため新鮮な気持ちでプレイし続けることができます。
システム面では「デビルトリガー(魔人化)」のカスタマイズ要素である「デビルハーツシステム」が導入されました。攻撃属性や移動速度、体力回復などの能力を自由に組み合わせることができ、ステージやボスの特性に合わせて戦略を練る楽しさが生まれています。
また、ステージ構成も前作の閉鎖的な城内から、現代的な都市や遺跡などオープンなフィールドへと変化。広大なマップを活かした戦闘は、デビルメイクライの世界観を大きく広げることに成功しています。

感想:「もっともクールなダンテ」と進化したアクション
実際にプレイして真っ先に感じるのは、とにかく「ダンテがかっこいい」という点です。シリーズファンの間でも「2のダンテの衣装と無口な性格が一番好き」という声が多く挙がるほど、本作のダンテはハードボイルドな魅力に溢れています。コートの裾を翻しながら二丁拳銃を乱射する姿は、まさに動かすこと自体が快感と言えるでしょう。
肝心のアクション部分ですが、スタイリッシュアクションは健在どころか、より洗練されています。特に二方向同時に射撃を行う「トゥーサムタイム」などのアクロバティックな新アクションが追加され、映画のワンシーンのような動きが簡単な操作で繰り出せます。
特筆すべきは、アクションゲーム初心者に対する間口の広さです。回避行動の性能が高く、銃撃が強力に設定されているため、アクションが苦手な人でも「ちゃんと動かせてる!」という感覚を味わいやすいバランスになっています。難しいコンボを覚えなくても、ボタン連打で華麗に敵を倒せる爽快感は、本作ならではの大きな強みだと感じました。

総評:シリーズの幅を広げた意欲作
『デビルメイクライ2』は、シリーズの核である「カッコよく敵を倒す」というコンセプトを、より手軽に、より広大なスケールで実現した作品です。前作からのシステム変更点に挑戦しつつ、W主人公という新たな試みを取り入れたことで、デビルメイクライの世界に深みを与えました。
特に、アクションゲームの難易度が高すぎて手が出せなかったというユーザーにとっては、最高の入門作となるでしょう。無口でクールなダンテと、運命に翻弄されるルシア。二人の物語と爽快なアクションは、今遊んでも色褪せない魅力を持っています。
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