【空の軌跡SC Evo評価】エステルとヨシュアの決着に涙！圧倒的ボリュームの傑作RPG

こんにちは、yasuです。

前作『空の軌跡FC』の衝撃的なラストから、続きが気になって眠れない日々を過ごした方も多いのではないでしょうか。

今回は、日本ファルコムが誇る大巨編RPGの第2作目、PS Vita版『英雄伝説 空の軌跡SC Evolution』のクリアレビューをお届けします。

「Evolution」の名にふさわしく、フルボイス化やBGMのアレンジで演出面が劇的に強化された本作。物語の核心に迫る展開と、涙なしでは語れない感動のエンディングまで、その魅力をたっぷりと語っていきます。

ゲームのボリューム：底なしの作り込み！圧倒的なゲームボリューム

「SC（セカンドチャプター）」というタイトルから、単なる後日談や小規模な続編を想像すると、良い意味で完全に裏切られます。本作のボリュームは、一般的なRPGのフルプライス作品を軽く凌駕するほど広大で濃密です。

メインストーリーを追うだけでもクリアまで50時間〜60時間は優に見込めますが、本作の真骨頂は「寄り道」にあります。遊撃士協会（ブレイサーギルド）に寄せられる膨大な数のサブクエストはもちろん、ストーリーが進行するたびにリベール王国全土のモブキャラクター（NPC）の会話内容がすべて更新されるという、狂気的とも言える作り込みは健在です。

住人一人ひとりに生活があり、小さなドラマが進行していく様子を追いかける「マラソンプレイ」を楽しめば、プレイ時間は100時間を超えても終わらないでしょう。長く深く世界観に浸れる、至福の時間が約束されています。

ゲーム内容：物語・戦闘・演出のすべてが進化

本作の物語は、正遊撃士となった主人公エステルが、姿を消したヨシュアのことを受け止めるところからスタートします。リベール王国全土を再び巡ることになりますが、前作とは状況が一変。謎の結社「身喰らう蛇（ウロボロス）」の執行者たちが次々と現れ、国家規模の異変を引き起こします。

ゲームシステム面では、シリーズお馴染みの「コマンドバトル」に加え、キャラクター同士が連携する「チェインクラフト」が追加され、戦術の幅が広がりました。Evolution版ならではの要素として、メインイベントだけでなくサブイベントまで含めた「フルボイス化」が挙げられます。豪華声優陣による熱演は、キャラクターの感情の機微をダイレクトに伝えてくれるため、テキストだけでは味わえない没入感を生み出しています。

また、UIの刷新やオート戦闘の倍速機能など、快適なプレイ環境が整えられているのもEvolution版の大きな魅力。ストレスなく、重厚なストーリーに集中できる設計となっています。

感想：エステルとヨシュア、二人の絆の行方に涙

本作をプレイして最も心を揺さぶられたのは、やはり主人公エステルの精神的な成長と、ヨシュアとの関係性の変化です。前作のラストで深く傷つきながらも、「ヨシュアを連れ戻す」という一心で前を向くエステルの姿は、プレイヤーに勇気を与えてくれます。

物語中盤から終盤にかけて、ついに明かされるヨシュアの行方と、彼が抱える闇。それを受け止め、泥臭くも真っ直ぐに手を差し伸べるエステルの強さは、まさに「太陽」のようでした。二人が再会し、過去のしがらみや葛藤を乗り越えて「一定の決着」をつけるシーンは、シリーズ屈指の名場面です。

単なる「再会してハッピーエンド」ではなく、互いが互いを必要とし、対等なパートナーとして歩き出すまでの過程が丁寧に描かれているからこそ、エンディングで流れる涙の重みが違います。この二人の結末を見届けるためだけでも、本作をプレイする価値があると断言できます。

総評：JRPG好きなら絶対にプレイすべき傑作

『空の軌跡SC Evolution』は、王道RPGの面白さを極限まで詰め込んだ傑作です。魅力的なキャラクター、練り込まれた世界観、戦略的なバトル、そして心震えるシナリオ。どこをとってもクオリティが高く、クリア後には一本の長編映画を見終えたような心地よい余韻と達成感が残ります。

特に「ストーリー重視」のRPGを求めている方には、これ以上の作品はないと言っても過言ではありません。エステルとヨシュアの長い旅路の果てに待つ感動を、ぜひあなた自身の目で確かめてみてください。間違いなく、心に残る大切な一作になるはずです。