嘘が奇跡を起こす?映画『エイプリルフールズ』感想とキャストの魅力を徹底解説【ネタバレあり】

嘘が奇跡を起こす?映画『エイプリルフールズ』感想とキャストの魅力を徹底解説【ネタバレあり】
この記事はだいたい 13 分前後で読めます。

こんにちは、yasuです。

嘘をつくことは、一般的には「いけないこと」とされています。子供の頃、親や先生からそう教わってきた方も多いのではないでしょうか。

しかし、もしその嘘が誰かを救うとしたらどうでしょう。あるいは、たった一つの嘘が、思いもよらない奇跡を呼び寄せるとしたら。

今回ご紹介するのは、そんな「嘘」をテーマにしたエンターテインメント作品、映画『エイプリルフールズ』です。公開は2015年ですが、今なお色褪せない魅力を持った作品です。脚本は『リーガル・ハイ』や『コンフィデンスマンJP』などで知られる古沢良太さんが手掛けており、その緻密な構成力には毎回驚かされます。

僕自身、普段はあまりコメディ作品よりもラブストーリーが好きなので、積極的に観る方ではありませんが、しかし、この作品に関しては、単なるドタバタ劇ではなく、その奥にある人間ドラマに深く心動かされました。

特に、主演を務めた戸田恵梨香さんと松坂桃李さんが、本作での共演を経てのちに結婚されたという事実は、作品に新たなロマンチックな色彩を加えています。二人がスクリーンの中でどのような化学反応を起こしているのか、その点に注目するだけでも観る価値は十分にあります。

この記事では、映画『エイプリルフールズ』の魅力を、前半はネタバレなしで、後半はネタバレありで詳しく解説していきます。未視聴の方も、既にご覧になった方も、ぜひ最後までお付き合いください。

豪華すぎる!『エイプリルフールズ』の基本情報とあらすじ

まずは、まだ作品をご覧になっていない方のために、基本的な情報とあらすじをご紹介します。この映画の最大の特徴は、なんといってもそのスケールの大きさと、緻密に計算された脚本です。

本作は、人気ドラマ『リーガル・ハイ』のスタッフが多数再集結して制作されました。脚本の古沢良太さん、石川淳一監督という黄金コンビが手掛ける完全オリジナル作品です。古沢脚本といえば、軽妙な会話劇と、予想を裏切る展開が持ち味ですが、本作でもその手腕はいかんなく発揮されています。

物語の舞台は、東京。一年に一度だけ、嘘をついても良いとされる日、エイプリルフールです。何気なくついた嘘、良かれと思ってついた嘘、あるいは悪意のある嘘。様々な嘘が街中に溢れる中、全く関係ないはずの人々の人生が少しずつ絡み合い、やがて大きな騒動へと発展していきます。

あらすじを簡単にまとめると、以下のようになります。

4月1日の東京。対人恐怖症の病院清掃員・新田あゆみ(戸田恵梨香)は、一夜限りの関係を持った天才外科医・牧野亘(松坂桃李)に妊娠を告げるが、「エイプリルフールの嘘だろ」とあしらわれてしまう。一方、街ではロイヤル夫妻の休日、誘拐事件、宇宙人との交信など、嘘のような出来事が次々と発生していた。バラバラに見えた7つの嘘が、やがて一つの奇跡へと繋がっていく。

コメディとしての面白さはもちろんですが、見終わった後には心が温かくなるような、そんな不思議な後味の良さがある作品です。

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ここが凄い!本作を観るべき3つの魅力

数ある邦画コメディの中で、なぜ僕がこの作品を推すのか。その理由は大きく分けて3つあります。

魅力1:主役級が勢揃い!27人の豪華キャストとキャラクター

本作のポスターや予告編を見て、まず驚かされるのがキャストの豪華さです。戸田恵梨香さん、松坂桃李さんを筆頭に、ユースケ・サンタマリアさん、小澤征悦さん、菜々緒さん、戸次重幸さん、里見浩太朗さん、富司純子さんなど、総勢27名もの豪華俳優陣が名を連ねています。

通常、これだけの人数が登場する群像劇は、物語が散漫になりがちです。「この人は誰だったかな」「あのエピソードはどうなったんだっけ」と、観ている側が混乱してしまうことも少なくありません。

しかし、この作品においては混乱することがほとんどありません。それは、一人一人のキャラクター造形が非常に際立っているからです。

例えば、松坂桃李さんが演じるのは、女性を敵に回すような「セックス依存症の天才外科医」。対して戸田恵梨香さんは「対人恐怖症の清掃員」。他にも「自分を宇宙人だと信じる中学生」や「ロイヤルファミリーの休日を楽しむ老夫婦」など、一度見たら忘れない強烈な個性が与えられています。

俳優陣の確かな演技力と、脚本によるキャラクターの深掘りが上手く機能しており、登場人物が多くてもストレスなく物語に没入できるのです。

魅力2:バラバラの点が線になる!古沢良太脚本の「快感」

ミステリーや群像劇の醍醐味は、伏線の回収にあります。本作は、まさにその快感を味わうために作られたような映画です。

物語の序盤では、それぞれの場所で、全く無関係に見えるエピソードが並行して進んでいきます。

  • イタリアンレストランでの大騒動
  • リムジンで観光する老夫婦
  • 誘拐された少女と犯人の逃避行
  • 宇宙人との交信を試みる少年

これらは一見、何の関係もないように思えます。しかし物語が進むにつれて、登場人物たちが意外な接点で繋がり始めます。ある人物がついた些細な嘘が、巡り巡って別の人物の運命を大きく変えていく。

そして終盤、すべての物語がある一点に集束していく様は圧巻です。バラバラだったピースがパチパチと音を立ててはまり、一枚の絵が完成するような爽快感。これこそが、古沢良太脚本の真骨頂と言えるでしょう。

複雑そうに見えて、実は非常にシンプルで美しい構成になっているため、普段あまり映画を観ない方でも十分に楽しめます。

魅力3:戸田恵梨香×松坂桃李!運命の二人の化学反応

やはりこの話題は外せません。のちに実生活でご夫婦となる、戸田恵梨香さんと松坂桃李さんの共演です。

本作での二人の役柄は、決して「お似合いのカップル」といった雰囲気ではありません。むしろ正反対です。戸田さんはボサボサ髪におどおどした態度の地味な女性、松坂さんは自信満々で女性を軽視するプレイボーイ。二人の会話は噛み合わず、すれ違いばかりです。

しかし、だからこそ二人の演技力が光ります。特に松坂桃李さんの「ゲスな男」ぶりは、彼の好青年なイメージを覆す怪演といっても良いでしょう。一方の戸田さんも、繊細な表情の変化で、言葉にできない感情を見事に表現しています。

物語の中で二人が激しくぶつかり合い、そして奇妙な絆で結ばれていく過程は、現実の二人の未来を知っている今だからこそ、より一層感慨深いものがあります。

Warning

ここから先は、物語の核心に触れるネタバレが含まれます。

まだ作品をご覧になっていない方は、ここで前のページに戻るか、視聴後に改めてお読みいただくことをおすすめします。

嘘から出た「真実」とは?物語の結末を深掘り

ここからは、物語の結末と、そこに込められたメッセージについて深く掘り下げていきます。すべての嘘が明らかになったとき、そこには温かい涙がありました。

それぞれの「嘘」が招いた結末

物語の終盤、登場人物たちがついていた嘘の理由が次々と明かされます。その多くは、誰かを傷つけるためのものではなく、誰かを守るための、あるいは自分を奮い立たせるための「優しい嘘」でした。

特に印象的だったのが、里見浩太朗さんと富司純子さんが演じた老夫婦のエピソードです。彼らは周囲から「ロイヤル夫妻」と勘違いされていましたが、実は一般の夫婦でした。重い病を患い、余命いくばくもない妻のために、夫は全財産をはたいて「王族のような夢の一日」をプレゼントしていたのです。

「嘘」をついてリムジンに乗り、最高級の食事を楽しむ。それは詐欺と言われればそれまでかもしれません。しかし、妻の最期の時間を笑顔で満たしたいという夫の深い愛情に、僕は胸が締め付けられる思いがしました。

また、寺島進さん演じる誘拐犯のエピソードも秀逸でした。実は誘拐された少女は彼の実の娘であり、別れた妻に会わせてもらえないため、不器用な手段で娘との時間を持とうとしていたのです。「誘拐犯と人質」という嘘の関係性の中に、確かな親子の絆が見えた瞬間でした。

最大の奇跡:あゆみ(戸田恵梨香)の出産シーン

物語のクライマックスは、イタリアンレストランでの銃撃戦、そしてあゆみの出産シーンです。

牧野(松坂桃李)についた「妊娠している」という言葉は、嘘ではありませんでした。しかし、極度のストレスと混乱の中、あゆみは産気づいてしまいます。そこに居合わせたのは、嘘つきだらけの奇妙な面々。

ここで素晴らしいのは、これまで嘘をついてきた全員が、一つの新しい命を救うために「本気」になることです。

医者だと偽っていた偽医者は、おびえながらも手助けをし、ヤクザも、学生も、店員も、全員が協力して出産をサポートします。そして、これまで逃げ続けてきた牧野自身も、ついに覚悟を決めて子供を取り上げるのです。

「エイプリルフールだから、何が嘘で何が本当かわからない」。そんな状況の中で生まれた赤ちゃんの産声だけは、紛れもない「真実」でした。嘘にまみれた1日の終わりに訪れた、圧倒的な生の輝き。このコントラストが、本作を単なるコメディから一歩進んだ人間ドラマへと昇華させています。

衝撃のラスト:宇宙人は本当にいた?

そして、映画のラストシーン。自分を宇宙人だと信じる少年(浦上晟周)のエピソードには、驚きのオチが待っていました。

少年が必死に交信を試みていた宇宙船が、本当に空から現れるのです。これは、観客である私たちへの「エイプリルフールの嘘」とも受け取れますし、映画というフィクションだからこそ許される「夢」とも解釈できます。

「嘘だと言って笑い飛ばす」のではなく、「もしかしたら本当かもしれないと信じてみる」。そんな遊び心を、最後に残してくれたように感じます。

感想まとめ:嘘をつくなら、誰かを幸せにする嘘を

映画『エイプリルフールズ』を観終えて感じるのは、人間という生き物の愛おしさです。

人は誰しも、大小さまざまな嘘をついて生きています。自分を良く見せようとする見栄、現実から逃げるための言い訳、他人を傷つけないための配慮。この映画に登場するキャラクターたちは、誰もが何かしらの「欠落」や「弱さ」を抱えており、それを埋めるために嘘をついていました。

しかし、そんな不器用な嘘が重なり合うことで、誰かの背中を押し、新しい命を迎え入れ、人生最期の日を輝かせることもできる。その皮肉と希望が、この作品の根底には流れています。

松坂桃李さん演じる牧野は、あゆみとの出会いによって、嘘で塗り固めた人生から一歩踏み出し、現実と向き合う覚悟を決めました。現実の松坂さんと戸田さんが結ばれたことと重ね合わせると、嘘から始まった関係が真実の愛に変わるというストーリーに、より一層の説得力を感じずにはいられません。

もし、次のエイプリルフールに嘘をつくとしたら。誰かを困らせる嘘ではなく、誰かを少しだけ幸せにするような、そんな粋な嘘をついてみたいものです。

まだご覧になっていない方は、ぜひこの「優しい嘘」の物語を体験してみてください。きっと、見終わった後には日常が少しだけ愛おしく感じられるはずです。

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Wrote this article この記事を書いた人

yasu

yasu

YASU GAME LIFE CHANNELのyasu本人によるブログです。乙女ゲーム好きな実況者です。皆と居心地の良いストレスのない場所を作るのが目標です。今までの動画・ライブ配信のまとめだったり、日々の想いを綴ります。 ※当ブログはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載することがあります。

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