こんにちは、yasuです。
ハードボイルド・アドベンチャーの金字塔『探偵 神宮寺三郎』シリーズ。今回は、その原点とも言える「アーリーコレクション」に収録されているシリーズ第3作、『探偵 神宮寺三郎 危険な二人』をレビューします。
ファミコンディスクシステム時代の名作ですが、今遊んでもその輝きは全く色褪せていません。特に本作は、神宮寺ファンならずとも心掴まれる「ある仕掛け」と、ドラマチックな展開が魅力です。当時の空気感を味わいつつ、現代のゲームファンにもおすすめしたい本作の魅力をたっぷりとご紹介します。
プレイ時間とボリューム:サクッと遊べて満足度が高い!絶妙なゲームボリューム
本作のプレイ時間は、謎解きのスムーズさにもよりますが、おおよそ5時間から8時間程度でクリアできるボリュームです。「最近のゲームは長すぎてクリアまで気力が持たない」という方には、まさに最適のサイズ感と言えるでしょう。
しかし、単に短いわけではありません。無駄な引き伸ばしがなく、物語の密度が非常に濃いため、クリア後の満足感は長編小説を読み終えたときのような充実感にあふれています。アーリーコレクション版では、システム周りも快適になっており、セーブなどを活用することで、忙しい毎日の隙間時間に少しずつ進める「大人のためのミステリー」として楽しむことができます。

ゲーム内容:レース場を舞台に繰り広げられる緊迫感溢れる展開
物語の舞台は、オートバイレースが開催されるサーキットとその周辺ホテル。洋子の友人である岡崎京子から招待を受けた神宮寺三郎と助手の御苑洋子は、華やかなレースの裏で渦巻く陰謀と、突如発生した殺人事件に巻き込まれていきます。
ゲームシステムは、コマンド選択式のアドベンチャーゲームです。「はなす」「しらべる」「いどう」などのコマンドを駆使して、関係者から証言を集め、証拠を固めていくオーソドックスなスタイル。しかし、そのシンプルさが逆に没入感を高めてくれます。プレイヤーは神宮寺となり、タバコを吹かしながら思考を巡らせ、散りばめられた伏線を回収していきます。ハードボイルドな世界観を彩るBGMも秀逸で、テキストを読み進める手が止まらなくなること請け合いです。

感想:「二人」であることの意味。洋子ファン必見の展開
本作をプレイして最も感動したのは、タイトルの「危険な二人」。このタイトルが意味していることに余白を残している点です。この「二人」とはどの二人なのか?これまでの作品では、洋子は事務所で留守番役としてサポートに徹することが多かったのですが、本作では物語の核心に助手である洋子とも大きく関わりがあるため、二人の絆を強く感じることができました。
そして何より特筆すべきは、ゲームの途中で一時洋子を操作する展開も面白いという点です!いつもは神宮寺視点で物語を追いますが、洋子視点になることで、彼女の優秀さや神宮寺への信頼感がよりダイレクトに伝わってきます。この「視点の切り替わり」が物語に良いリズムを生んでおり、単調になりがちな捜査パートに新鮮な驚きを与えてくれました。二人が協力して危機を乗り越えようとする姿は、シリーズの中でも屈指の名シーンだと感じます。

総評:色褪せないハードボイルドの傑作
『探偵 神宮寺三郎 危険な二人』は、レトロゲームという枠を超えて愛されるべき傑作です。ミステリーとしてのトリックの完成度はもちろんのこと、神宮寺と洋子というキャラクターの魅力を最大限に引き出したシナリオは、今の時代に遊んでも胸を熱くさせてくれます。
アーリーコレクションで手軽に遊べるようになった今こそ、未プレイの方にはぜひ手に取っていただきたい一本です。古き良きドット絵とテキストから溢れ出る、大人のドラマ。あなたも煙草の紫煙をくゆらせながら、この「危険な二人」の物語に酔いしれてみてはいかがでしょうか。
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