【評価】テイルズ オブ ザ テンペスト|DS初作品の荒削りな魅力と心に残る物語をレビュー

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こんにちは、yasuです。

ニンテンドーDSという新たなハードで、初めて「テイルズ オブ」シリーズの扉を開いた記念碑的作品、『テイルズ オブ ザ テンペスト』。

発売当時はその新しい試みゆえに賛否両論あったようですが、時を経た今だからこそ再評価できる「味わい深さ」があります。今回は、『テイルズ オブ ザ テンペスト』をプレイした一人として、本作の持つ独特の魅力と、知られざる良さについてレビューしていきます。

ゲームのボリューム:忙しい大人に最適なボリューム感

本作のプレイ時間は、メインストーリーを追うだけであればおよそ10時間から15時間程度です。近年の大作RPGがクリアまで50時間以上を要することを考えると、「少し物足りないのでは?」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、裏を返せば「週末の休みだけでエンディングまで到達できる」という圧倒的な手軽さが本作の最大の武器です。社会人になり、長編RPGに手を出しにくくなった方にとって、このコンパクトさは非常に魅力的です。

中だるみすることなく、物語の結末まで一気に駆け抜けられるテンポの良さは、本作ならではの美点と言えるでしょう。「積みゲー」にならずに最後まで達成感を味わえる、非常にタイパ(タイムパフォーマンス)に優れた作品です。

まったくやり込み要素がないかと言われるとそうでもなく、武器強化システムや、サブイベントやエクストラダンジョン(隠しダンジョン)もしっかり存在しています。

Review tales of the tempest

ゲーム内容:3ラインバトルと豪華デザイナー陣が彩る作品

本作最大の特徴といえば、テイルズ オブ シリーズ初のニンテンドーDS作品として実装された「3ライン制」のバトルシステムでしょう。従来のライン移動に加え、奥行きを使った攻防は実験的であり、操作には少々の慣れが必要です。しかし、タッチスクリーンを活用した直感的な操作や、戦況に応じたライン移動が決まった時の爽快感は、DS初期作品ならではの試行錯誤と工夫が詰まっています。

また、ビジュアル面での貢献も見逃せません。キャラクターデザインは、シリーズの顔である「いのまたむつみ」さんと「奥村大悟」さんが担当されています。主人公カイウスの獣人化という設定を活かした野性味あふれるデザインや、ヒロインのルビアの愛らしさは、3Dモデルが少し粗いDSの画面であっても十分に伝わってきます。

システム面での粗さは否めませんが、それがかえって「発展途上のエネルギー」として感じられ、プレイヤーに強い印象を残す作りになっています。

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感想:種族間の対立を描いた、荒削りながらも熱いストーリー

本作のストーリーは、「ヒト」と「レイモーン(獣人)」という種族間の対立と共存をテーマにしています。展開が非常にスピーディーであるため、一部の描写があっさりしていると感じる場面もありますが、その分、物語の芯は一切ぶれません。

主人公カイウスが自身の出生の秘密を知り、差別や偏見に立ち向かいながら仲間との絆を深めていく過程は、王道ながらも胸を打つものがあります。特に、荒削りながらもストーリーはしっかりとまとまっており、エンディングを迎える頃には「良い冒険をした」という確かな余韻に浸ることができます。

また、要所で入るキャンプスキットなどは、キャラクターたちの生活感や意外な一面を垣間見ることができ、短い旅路でありながらも彼らへの愛着を深めるのに一役買っています。複雑怪奇な伏線に悩まされることなく、ストレートな感情のぶつかり合いを楽しめる点は、本作の隠れた名作ポイントです。

デメリットを挙げるとするならば、フィールドの広大さです。現在地から目的地までの距離がかなり長く、船で移動できるようになるまでは、移動が苦痛になる方も多いのではないでしょうか。ただ、移動中に同時にレベル上げをしているのだと認識すれば問題ないレベルかと思います。移動中に逃げることなく敵を倒し続けたおかげで、道中はさほど苦戦することなく物語を進めることができました。

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総評:シリーズの歴史を語る上で欠かせない「挑戦」の証

『テイルズ オブ ザ テンペスト』は、確かに完璧な優等生タイプのゲームではありません。操作性やボリューム面で、現代の基準で見れば不便に感じる「ネガティブな要素」は存在します。

しかし、それらはすべて「DSという新ハードで何ができるか」を模索した挑戦の証でもあります。この作品があったからこそ、後の『イノセンス』や『ハーツ』といったDSの名作たちが生まれたと言っても過言ではありません。

misonoさんが歌う主題歌『VS(ヴァーサス)』の疾走感そのままに、短い時間で濃厚なファンタジー体験をしたい方、そしてシリーズが歩んできた試行錯誤の歴史に触れてみたい方に、ぜひ手に取っていただきたい一作です。

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