こんにちは、yasuです。
『ファイナルファンタジー7(FF7)』の世界は、本編のエンディングだけでは終わりません。数あるスピンオフ作品の中でも、特に異彩を放ち、クールでダークな魅力を爆発させているのが『ダージュオブケルベロス ファイナルファンタジー7』です。
本作は、FF7本編から3年後の世界を舞台に、元タークスであり悲しい過去を背負う男、ヴィンセント・ヴァレンタインを主人公に据えた意欲作です。今回は、アクションとRPGが見事に融合した本作の魅力を、改めてレビューしていきたいと思います。「FF7は好きだけど、これは未プレイ」という方、必見です。
ゲームのボリューム:クリアまで駆け抜ける映画のような没入感とボリューム
本作のゲームボリュームは、メインストーリーをクリアするだけなら大体10時間から15時間程度と、近年の大作RPGに比べるとコンパクトにまとまっています。しかし、これは決して「短い」というネガティブな意味ではありません。むしろ、無駄な引き伸ばしがなく、物語のクライマックスへ向けて濃密なドラマがノンストップで展開されるため、まるで長編映画をプレイしているような素晴らしい没入感が味わえます。
また、インターナショナル版においては、クリア後には「EXハード」といった高難易度モードへの挑戦や、「記憶の断片」なる隠しアイテムの収集、さらにはミッションモードのやり込みなど、アクションゲームとしての深掘り要素もしっかり用意されています。週末に集中してFF7の世界に浸りたい、社会人のゲーマーにとっても非常に満足度の高い、ちょうど良いボリューム感だと言えるでしょう。

ゲーム内容:RPG要素とシューティングが融合した独自のゲーム性
本作の最大の特徴は、「ガンアクションRPG」という独自のジャンルを確立している点です。基本は三人称視点のシューティング(TPS)ですが、単に敵を撃つだけでなく、FFシリーズおなじみのRPG要素が色濃く反映されています。敵を倒して経験値を得てレベルアップするのはもちろん、ギルを貯めて銃のパーツを購入し、自分好みにカスタマイズできるシステムは非常に奥深いです。
フレーム、バレル、その他のオプションなどを組み合わせることで、「遠距離特化のスナイパーライフル」や「近距離で無双するマシンガン」など、プレイスタイルに合わせた武器を作成可能。さらに、「マテリア」を装着することでファイアやサンダーといった魔法を銃弾として放つことができ、物理攻撃と魔法攻撃を使い分ける戦略性が生まれます。リミットブレイクによる「ガリアンビースト」への変身もあり、ヴィンセントならではのアクションを余すことなく楽しめる内容となっています。

感想:ヴィンセントという男の生き様に惚れ直す
実際にプレイして何より心を揺さぶられたのは、やはりストーリーの深度です。本作は、屈指の人気キャラヴィンセントの物語を濃密に描くことに全力を注いでおり、FF7本編では語られきれなかった彼の過去や、ルクレツィアとの関係、そして彼が抱える「罪」と「贖罪」というテーマに真正面から切り込んでいます。
ムービーシーンのクオリティは当時の水準を遥かに超えており、真紅のマントを翻して戦うヴィンセントの姿は、単純に「カッコいい」という言葉では片付けられない美学があります。また、GACKT氏が担当したテーマソング『REDEMPTION』が流れるシーンや、その世界観とのマッチングも素晴らしく、プレイ中のテンションを最高潮に高めてくれました。アクションの爽快感もさることながら、「ヴィンセント・ヴァレンタイン」という一人の男の生き様を見届けることができる、ファンにとっては涙なしでは見られない傑作だと感じました。

総評:FF7ファンなら絶対に体験すべき「贖罪」の物語
『ダージュオブケルベロス ファイナルファンタジー7』は、シューティングアクションというジャンルに挑みつつも、FFらしいドラマ性とRPGの楽しさをしっかりと継承した良作です。操作に慣れれば、魔法と銃撃を織り交ぜたスタイリッシュな戦闘が病みつきになります。
何より、FF7の世界観を補完する重要なピースとして、ストーリーの完成度が非常に高い点が魅力です。ヴィンセントファンはもちろん、FF7の世界にもっと深く浸りたい方には自信を持っておすすめできます。彼の戦いの結末を、ぜひあなたの手で見届けてください。
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