【PS1名作】『R?MJ』レビュー!閉鎖病棟のパンデミックと真実を追う探索ミステリー

【PS1名作】『R?MJ』レビュー!閉鎖病棟のパンデミックと真実を追う探索ミステリー
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こんにちは、yasuです。

90年代のプレイステーション黄金期には、数多くの実験的かつ野心的なゲームが生まれました。その中でも、今なお一部のファンからカルト的な支持を集めているのが、1997年にバンダイから発売された『R?MJ THE MYSTERY HOSPITAL(アールエムジェイ)』です。

閉鎖された病院でのパンデミック、見えないウイルスの恐怖、そして後半の怒涛の展開。現代社会を予見したかのような設定と、独特のミステリー要素を持つ本作は、単なるレトロゲームの枠に収まりません。今回は、開発元であるシステムサコムの系譜にも触れながら、今だからこそ再評価したい本作の魅力を深く掘り下げていきます。

システムサコムが描く「閉鎖空間」の独特な空気感

本作の開発を担当したのは、かつて「ノベルウェア」というジャンルで名を馳せたシステムサコムです。『マンション・オブ・ヒドゥン・ソウルズ』などで培われた、閉鎖空間特有の湿り気のある空気感や、孤独を誘う演出力は本作でも遺憾なく発揮されています。

ゲームは全編プリレンダリングムービーを使用した「インタラクティブ・ムービー」形式で進行します。現代の自由な3Dアクションゲームと比較すると、移動や探索における操作には独特の「重さ」や「不自由さ」を感じるかもしれません。しかし、このもどかしさこそが、自分の意志ではどうにもならない事態に巻き込まれた主人公たちの閉塞感や焦燥感をリアルに体感させるスパイスとして機能しています。

美しくも無機質な病院のグラフィックと、静寂の中に響く環境音。これらが織りなす「B級サスペンス映画」のような雰囲気は、今の高精細なゲームでは味わえない、想像力を刺激する恐怖を提供してくれます。

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「五感」とウイルスチェッカーが可視化する見えない恐怖

『R?MJ』を語る上で欠かせないのが、野心的なゲームシステムです。視覚・聴覚・嗅覚などを使い分ける「五感ボタン」や、自身のウイルス感染度と体力を管理する「V/Lチェッカー」といったガジェットが登場します。

特にV/Lチェッカーの存在は、本作の緊張感を高める重要な要素です。敵と戦うアクションではなく、目に見えないウイルスが徐々に体を蝕んでいく数値的な恐怖。いつ感染したのか明確には分からないまま、死へのカウントダウンが迫る演出は、サバイバルホラーとして非常に理にかなっています。探索における試行錯誤は難易度を高めていますが、それを乗り越えて手がかりを見つけた時の「ひらめき」と達成感は、本作ならではの醍醐味と言えるでしょう。

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医療サスペンスから古代文明へ飛躍する衝撃のストーリー

物語の序盤は、爆発事故により隔離された病院からの脱出を描く、極めてシリアスな医療サスペンスとして展開します。パンデミックにより人々が消えた院内、残されたカルテやボイスレコーダーから浮かび上がる陰謀。このリアリティある設定は、現代を生きる私たちにとって、より切実な恐怖として迫ってくるはずです。

しかし、本作の真骨頂は中盤以降の展開にあります。物語は病院の地下深くへと進み、やがて「古代遺跡」や「超古代人」といった壮大なテーマへと大きくシフトしていきます。このジャンルすら飛び越える大胆な展開には驚かされますが、90年代特有の勢いとエネルギーを感じずにはいられません。

そして特筆すべきは、ラスボスへの対抗策です。強大な古代の存在に対し、主人公たちが用いるのは銃でも魔法でもなく、なんと意外なとあるアイテムです。現代医学とオカルトが融合したこの奇想天外な結末は、プレイヤーに強烈なインパクトと、ある種のカタルシスを残すことでしょう。

タイトル「R?MJ」と「Revenge Mutation Jack」の謎

多くのプレイヤーを悩ませ、また魅了し続けているのが、タイトルの意味です。一般的には「Revenge(復讐)、Mutation(突然変異)、Jack(男)」の略であるという説が有力視されています。

しかし、ゲーム本編をクリアしても、このタイトルが明確に回収されることはありません。作中で「MJの真の意味を知ることになる」と示唆されながらも、エンディングを迎えてなお「結局どういう意味だったのか」という心地よいモヤモヤ感が残ります。タイトルに含まれる「?」マークが示す通り、この解釈の余地こそが、開発者が仕掛けた最後のミステリーなのかもしれません。

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総評:今こそアーカイブしておきたい90年代の遺産

『R?MJ』は、操作性や難易度の面で人を選ぶ作品であることは否定できません。しかし、パンデミックというテーマ、実験的なシステム、そして考察の余地を残すストーリーは、今の時代にこそ再評価されるべき輝きを放っています。

現在、中古市場では比較的安価に入手可能であり、手軽に90年代の「野心」に触れることができます。整ったゲーム体験では満足できない方、あるいはB級ホラー映画の愛すべき不条理さを楽しめる方にとって、本作は忘れられない一本となるはずです。病院の奥底に眠る真実と「MJ」の謎を、ぜひあなた自身の目で確かめてみてください。

『R?MJ』実況 完結!
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yasu

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YASU GAME LIFE CHANNELのyasu本人によるブログです。乙女ゲーム好きな実況者です。皆と居心地の良いストレスのない場所を作るのが目標です。今までの動画・ライブ配信のまとめだったり、日々の想いを綴ります。 ※当ブログはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載することがあります。

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